論文掲載(Neuroscience)

当研究室で継続的に取り組んでいるtiRNAに関する報告がNeuroscience に掲載されました( doi: 10.1016/j.neuroscience.2020.03.018. [Epub ahead of print])。

Stress Induced tRNA Halves (tiRNAs) as Biomarkers for Stroke and Stroke Therapy; Pre-clinical Study.

中大脳動脈閉塞後にtRNAが切断される現象の詳細を追い、また、ミノサイクリンなどの神経保護的な治療後の変化を検証しました。切断されたtRNA (tiRNA)が脳卒中や治療反応性のバイオマーカーになる可能性が示唆されました。

論文掲載(Sci Rep)

エジプトでCFDに取り組むSaqr先生との共同研究の論文がScientific Reports (Vol. 10, No. 1)に掲載されました。

The hemodynamic complexities underlying transient ischemic attacks in early-stage Moyamoya disease: an exploratory CFD study.

もやもや病の複雑な血行動態をCFDで検証した報告で、高分解能のLarge Eddy Simulationを用いています。血行動態にblood hammer現象などが関与する可能性も示され、今後の病態解析や抗血小板薬の使用法などの研究に貢献する可能性があります。

論文掲載(Heliyon)

当研究室と医工学研究科骨再生医工学分野の鎌倉教授、歯学部との共同研究の論文がHeliyon (Vol. 6, No. 2)に掲載されました。

Octacalcium phosphate collagen composite (OCP/Col) enhance bone regeneration in a rat model of skull defect with dural defect.

新規骨再生材料を用いたラット頭蓋骨欠損に対する治療に関する報告です。この結果などをもとに、新規骨再生材料OCP/Colの脳神経外科における臨床応用を目指して開発を継続しています。

論文掲載(J Cell Physiol)

流体科学研究所 太田研、エジプトでCFDに取り組むSaqr先生との共同研究の論文がJournal of Cellular Physiologyにオンライン掲載されました。

Epigenetic response of endothelial cells to different wall shear stress magnitudes: A report of new mechano-miRNAs.

ヒト内皮細胞を流体中で培養し、細胞にかかるshear stressの状態と、発現するmicroRNAの関係などを検証した報告です。5つのmicroRNAを見出し、そのpathwayなども検証しました。結果として、低いshear stressはアポトーシスの経路と関連し、高いshear stressは、増殖性変化や炎症性変化に関連があると思われました。

論文掲載(Stroke)

当研究室と細胞組織学分野 出澤研、South Florida大学のBorlongan先生との共同研究の論文がStroke (Vol. 51, No. 2)に掲載されました。

Intravenously Transplanted Human Multilineage-Differentiating Stress-Enduring Cells Afford Brain Repair in a Mouse Lacunar Stroke Model

生命科学インスティテュート社で開発しているMuse細胞製品CL2020をマウスラクナモデルに対して静脈内投与し、その治療効果を検証した報告です。ヒトへの臨床応用の基礎となる報告で、製剤による脳梗塞の治療効果が示されました。